8月の法語は「無数の 縁起の中で 生かされている」です。
思わぬアクシデントに見舞われて計画が停滞気味になると、つい焦ってしまうものですが、肩の力を抜いて深呼吸してみると、また違った世界が見えてきます。
自分にとって不都合な出来事はいやなものとして排除したくなりますが、物事が順調に進めば進むほど傲慢になってしまう私たちに「待った!!」をかけてくれる出来事こそ、本当は有難いご縁なのです。順調な時には気づくことができなかった、たくさんの見えない力によって支えられている現実が見えてくるからです。
あらゆる物事は単独で存在しているのではありません。関係し合い、変化し合いながら成立している相補的な関係体のなかに身を置いていることを様々なご縁を機に思い出させていただきます。
有難いことに、日本では8月に「お盆」があります。追善供養の考えがない浄土真宗では「お盆」を先立たれた方々を偲びつつ、仏さまのみ教えにあわせていただくご縁としていただきます。
様々な事柄、いのち、はたらきを「縁」として、共に関係し合いながら「起」こっている事実(=縁起)を思い、今の私を有らしめる無数の縁起に感謝する「お盆」にしたいものです。