7月の法語は「思い通りになることが『すくい』ではない」です。
先人たちは、人生のありさまを「山あり、谷あり」と教えてくださいました。まさしく、私たちの人生は、良いこともあれば、悪いこともありますし、むしろ、トラブル続きだと言っても過言ではありません。
トラブルと対面したときは、つい恨み節が出たり、弱音を吐いたりして、誰かに助けを求めてしまうものですが、実はありとあらゆる物事は全て「原因」と「縁」によって「結果」がもたらされるのです。
間もなく、夏野菜の収穫時期を迎えますが、立派な野菜を作り上げるには、春先に種という「原因」を蒔いたからです。しかしそれだけでは美味しい野菜はできません。太陽や雨、風などの自然の恵みと肥料が「縁」となってはじめて素晴らしい「結果」が生まれます。
私たちの人生においても同じです。たとえ、都合の悪い出来事であっても、この法則に基づいて人生を考えるとき、360度の転換が起こります。私たちは現状が180度変わり、思い通りにならないことを全て取り除かれる状況を求めますが、置かれた環境や現状は変わらなくても生き方が変えられ、生き抜く力が与えられるのです。
