11月の法語は「問題は 外ではなく 私のなかにある」です。
現代を生きる日本人は、ある程度の知識や経済を手にし、便利な生活を送っています。そしていつしか、人間の力で自分を取り巻く環境ですら、思い通りにコントロールできるかのように勘違いしたり、思い通りにならなかった時には何かにこじつけたりしています。
おそらくみなさんも「日頃の行いが悪いから雨になった」というような事実無根のこじつけを耳にされたことがあるでしょう。そもそも「雨」を悪いものと結びつけるところに問題があるのですが、私たちはそのことにも気づいていません。このような言葉があります。
うっとうしい雨です。
でも雨がうっとうしいのではありません。
うっとうしいと思う心がうっとうしくさせるのです。
まさに真相をついた言葉です。私たちは、自分を取り巻く環境(人やものごと)に対して、すぐに「好き」「嫌い」というように二分化しますが、それは単なる自分本位の判断に過ぎないということを忘れてはなりません。
問題は、どんな時でも私の中にあるのです。