桜の季節になりました。
4月の法語は「仏事は 亡き人からの プレゼント」です!!
一言で「仏事」と言いましても、多くの意味を含みます。「葬儀」「年忌法要」をはじめ、「彼岸」「報恩講」「永代経」「墓参」など、全てが「仏事」です。
これらは、亡き人を偲ぶための行事だと思われがちですが、様々な仏事を通して、日頃の私たちの生き方、考え方、過ごし方を振り返り、人生の軌道修正をするための大切な行事なのです。
私たちは外を向いている眼で、人や社会を批判し、思い通りにならなければ不平不満を漏らしながら生きていますが、その眼を内に向けたとき、日頃「当たり前」だと思って過ごしている全てのものが当たり前ではないことに気づかされます。
待ち遠しかった春がやって来て、桜を目にする機会が増えました。良寛さんは「散る桜 残る桜も 散る桜」と詠まれました。私たちは、儚い桜から「いのちの事実」という大切なことを教えられているように思います。
世間の楽しみに心を奪われながらも、本当に大切なことに出遇(あ)わせていただく機会(=仏事)を与えられるということは、亡き人からのプレゼントなのです。