3月の法語は「蔓延しているのはコロナ? それとも差別心?」です。
コロナで不自由な生活が続き、世間では人々の不満の声が高まっています。また行き過ぎた報道が人々に過剰な不安心をもたらし、差別心で上書きすることによって安心を得ようとする人間のおぞましさが蔓延しています。いまや、人前でくしゃみをしようものなら、避難の嵐です。
その昔、インドではくしゃみをすると命が縮まると考えられていたようです。お釈迦さまがくしゃみをされると、弟子たちが「クンサメ」と唱え、お釈迦さまの長生きを願ったのでした。この言葉がのちに「休息万命(くそくまんめい)」となり、「くしゃみ」になったと言われています。
いまだコロナ禍が続く不安な世の中ですが、くしゃみや咳をした人をとがめるのではなく、互いに優しく気遣えるようになりたいものです。