6月の法語は「私はただ聴くことができない ただ語ることもできない」です。
「人の話を真剣に聞いてください。
そして自分のことを自分の言葉で語ってください」
ある聞法の会で紹介された言葉にハッとさせられました。さぞかし関心があるような顔をして話を聞いていながら心がもやもやとしたことや、相手の話を遮ってしまったことが思い出されたからです。それに加えて、自分が話すことは誰かの受け売りが多く、少しでも自分を良く見せたいという思いが顕著に表れています。
私たちは無意識のうちに、あらゆる物事を自分の価値観に合うか合わないかで判断し、合わない話は切り捨て、合う話は自分の一部に取り入れます。そして時には相手の話を無理やり自分の価値観にはめ込み、分かったつもりになって遮断することもあるのです。
日頃、人の話をどのような姿勢で聞いているのか、また自分のことをどのように語っているのか、見つめる機会を持つことによって、本当の自分自身とであい直すことができるのではないでしょうか。
